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2009.10.12 (Mon)

役割理論詳説 及び リンク先

まずはこのカテゴリーの中でのリンク先も提示しておきます。

役割理論の詳説... この記事ですねw

役割理論の不都合点

役割理論に基づかないパーティー構築法 ~潰し、流しパ~






1、 役割理論の目的
さて、本題の役割理論についての解説に移っていこうと思います。
役割理論とは何か、これは自分なりの定義になりますが、ポケモンに役割を与え、それに基づきパーティーを構築し、対戦での行動を決定する理論、といえるでしょう。


…えぇ、いたって普通の解釈ですね、はい。
しかもその内容自体も意外と平易なものといえます。ですので、ここで言いたいことはこの役割理論を学ぶ目的は何か、ということです。
役割理論を学ぶ目的は、あくまで対人戦に勝つことにあると自分は考えます。すなわち、役割理論は手段に過ぎず、目的ではないということです。勝つためならば、この役割理論を学んだうえで、全く役割理論から逸脱したパーティーを組んでもいいでしょう。実際自分もそのようなパを使っています。
ただ対戦をするうえでの最低の知識として役割理論は抑えておくべきものです。対人戦の基礎となるのがこの役割理論であり、基礎だからこそしっかり抑えておくべきものだといえます。また対人戦を始めたばかりの方はまず役割理論に忠実なパーティーを作ることをお勧めします。その上で、役割理論の穴なりを実感して、今度は自分がそれを逸脱したパーティーにチャレンジしていけばよいでしょう。応用は基礎ができてから、です。


2、 役割理論の基本
さて、前の章で役割理論の定義を述べましたが、では実際にポケモンに与えられる“役割”とは何か、具体的に見ていきましょう。

(1)潰し
高い決定力を持ち、相手により瀕死に追い込まれる前に相手を瀕死にすることが出来るポケモンを言います。要は今場に出てる相手とサシでやって勝てるようなポケモンをさします。ここの理解はあまり難しくないでしょう。
Ex)ガブリアス

(2)受け
交換で場に出し、相手の攻撃にさらされ続けても、回復が追いつくポケモンをさします。
定義の関係上、回復技をもたなければこの受けとは言いません。受けには相手の物理攻撃を耐えるポケモンである物理受けと、特殊攻撃を耐える特殊受けがいます。
この受けですが、自分がもつ回復技により、相手の攻撃をどの程度の損害に抑えればいいかが決まります。すなわち…
回復技が自己再生や怠けるの場合、1ターンで50%は体力を回復できるため、相手の攻撃を50%未満に抑えられれば、すなわち確定3発に抑えられれば、受けが成立します。(実際は急所の問題があるので成立しにくいですが…)
逆に回復技が眠るの場合だと、はやおきの特性がない限り3ターンで100%の体力を回復できることになります。したがってあいての攻撃を33%未満、すなわち確定4発に抑えられて初めて受けが成立することになります。
Ex)前者の例 ヤドラン ハピナス
Ex)後者の例 ドータクン スイクン


(3)流し
場に出ている相手が不利なことが明白であり、交換を強制させることが出来るポケモンをいいます。これも理解に困難さはあまり伴わないでしょう。
Ex)マニューラ流しのメタグロス
マニューラはメタグロスに決定打を与えられないのに対して、メタグロスはコメットパンチでマニューラを一撃で倒すことが出来る。また、すぐに攻撃しないとしても、ステルスロックやリフレクターを用いることで、補助も出来る。故にマニューラに強く交換を強いることが出来る。 といった感じです。

(4)封じ
この封じは二つの意味で用いられることが多い様です。
一つ目の意味が 受け+潰しの意味で用いられる場合。
すなわち、相手の攻撃をそのまま受け続けても回復が追いつく上、殴り合いになっても相手より先に相手を瀕死にすることができるポケモンをいいます。あまりいません。具体例もあまり出てこない…

二つ目の意味が、場に出ている相手のポケモンに逃げられることなく、確実に潰すことが出来るポケモンをいいます。すなわち、特性で交換を封じる、もしくはおいうちの技を持つことで相手の交換を封じるようなポケモンをさします。
Ex)エアームド、ドータクン封じのジバコイル
特性の磁力により、エアームド、ドータクンはきれいな抜け殻を持たない限り交換することが出来なくなります。故に、ジバコイルは確実に相手のエアームド、ドータクンをつぶすことが出来るのです。

以上の4つが基本的にポケモンに与えられる役割になります。パーティーを組む際はこれらの役割に留意してパーティーを組んでいくことになります。参考までになりますが、自分のパーティーの作成法はまた別のコラムで書くことにしましょう。


3、 既存の役割の細分化と複雑化(ダイパでの役割理論) 
上記で説明した理論は実はポケモン金銀時代に出来たものだといわれています。ダイパの二世代前の時代に出来たものですから、新しく出てきた技や特性、ポケモンに完全に対応したものとは言えません。そこでこの章ではダイパで役割理論はどうなっているのか、ということをさらに突っ込んで解説していこうと思います。
ちなみに自分はポケモンの宝石時代をやっておりません。そのためここで書かれたのは、宝石時代からの変化、というよりは、今まで語られてきた役割理論と実際の齟齬、であるといったほうが正しいでしょう。その齟齬を表すキーワードは細分化と複雑化です。

(1) 受け
順番を変えて受けから見ていきましょう。
この受けですが、早速出てきました、細分化というキーワードが良く当てはまります。どういうことか、それは、従来の様な広範囲受けがほぼ絶滅(ハピナスくらい)し、特定の潰しを対象にした形でのみ受けが機能するようになっている、ということです。
それはとりもなおさずダイパでの技の凶悪化や、決定力を簡単に増加させるアイテムが増えたこと、さらにはタイプごとではなく、技ごとで物理と特殊に分かれるようになったことなどが原因に挙げられるでしょう。
パーティーに受けを入れる場合はこの点に注意してパーティーを構築する必要があります。自分のパの物理受けで受けられないポケモンをどうやって無効化させるか、ということを考える必要が出てきたのです。
Ex)物理受けヤドランでは相手ヘラクロス、バンギラス等を受けられません。そこでこれらのポケモンを流せるようなポケモンを入れたり、もう一枚受けを入れたりして、相手の潰しの暴走を許さないようにしなくてはならないのです。

(2) 潰し
上述の様な受けの変遷を受けて、潰しの方でも細分化が進んだといえるでしょう。ダイパの対人戦を経る中で、自分が潰しをカテゴリーに分けると以下のような分類になりました。

相手の潰しにたいする局所的な潰し
一般的な潰し
積み技を駆使して、圧倒的な火力を得る潰し


具体的に説明します。

相手の一般的な潰し、すなわちを自らの潰しの対象とするような潰しをいいます。
このような潰しの特徴としては、決定力に頼るよりも、相手の弱点を突くことで潰しを成立させる傾向が多いようです。もとの決定力がないため、相手の物理受けで基本的に止まることになります。

Ex)マニューラ 
こおりのつぶてで竜を潰し、辻斬りor追い討ちであいてのスターミー、ゲンガー、フーディン等を潰しに行きます。しかしメジャーな受けである、カバルドン、ドータクン、エアームド等で止まります。


これは、鑑定版で見るエースと呼ばれるようなポケモンを指します。決定力がかなりあり、相手の潰しと潰しあいになっても勝てるほか、相手の受けに対しては技をごり押ししたり、その受けの弱点をつくような技を駆使することで、突破していきます。
いってみれば、相手の受けも潰しもある程度破壊することが出来る決定力をもったポケモンをいいます。と違うのは決定力がまだ十分とはいえないため、タイプや技の相性により、だれを突破できるかが異なってくる点にあります。

Ex)ボーマンダ@ヤチェの実 
やんちゃ 攻撃 素早さ振り 
竜爪 竜舞 大文字 ハイポン
決定力
竜舞ドラゴンクロー=36900
大文字、ハイドロポンプ=15480
大文字、ハイドロポンプを覚えるため、メジャーな物理受けである、カバルドン、ドータクン、エアームド等を突破できます。また竜の舞+ドラゴンクローで大抵の潰しを倒すことも出来ます。ただこのような技構成では相手のヤドランやギャラドスで止まる事になり、また相手ののような潰しまでを潰すことはできません。故にのようなタイプの潰しを入れる場合はそのポケモンで倒せないポケモンをどうやって倒すかを考える必要があります。

数ターンを積みの期間にあてることで決定力及び素早さをあげ、タイプ相性に関係なくほとんどの相手を突破できるほどの決定力を得る潰しです。ダイパになってこういうタイプの潰しの活躍の場が増えたことは確かです。ただ、少ないですが、圧倒的な火力を得たとしても止まる相手には止まります。また、こういうタイプのポケモンは使い捨てになる場合が多く、積んだ後も先制技で死ぬことが多いです。故にこいつが活躍できるような場をパーティー全体で構築していく必要があるでしょう。

Ex)リザードン@カムラの実 
意地っ張り HP4n調整 攻撃252 残り素早さ振り
炎のパンチ ドラゴンクロー 腹太鼓 身代
相手の鋼族等に出し、相手を流すターンに身代わり、そして相手が身代わりを破壊する間に腹太鼓、これで暴れまわります。
参考までに決定力は…
腹太鼓猛火炎拳=100575
腹太鼓ドラゴンクロー=47680

のタイプの潰しに比べ決定力が異常だということが分かるでしょうか…

(3) 流し
流しはもともと、特定の相手を対象にした役割でしたので、この役割の本質的な部分が変わったということは特にありません。しかし、受けの範囲が狭まった関係で、流しのパーティーにおける重要性は高まっています。
Ex)ヤドランとボーマンダを組ませる。
ヤドランが受けることができないヘラクロスをボーマンダが流すことで、相手ヘラクロスの暴走を止める等…

(4) 封じ
封じには二つの意味があるといいました。
まず第一の意味における封じですが、このタイプの封じはほぼ絶滅したといっていいでしょう。すくなくともパーティーの構築の段階で意識するほどの役割ではなくなっています。したがってここでは割愛させていただきます。
第二の意味における封じはどうでしょうか?このタイプの役割にもさほどの変化は見られません。もともとの役割自体、かなり局所に絞ったものであったので、具体例自体がかなり少ないといえるでしょう。
ただ実はこのタイプの封じはダイパの一部上級者の間で盛んに使われております。このタイプの封じが役割理論に与える影響とはどのようなものか、というのはいずれ書いていこうと思います。


(5) 役割の複雑化
さて、個別に見てきた役割の変化とは別に、4つの役割に共通する変化(?)が起きています。それが役割の複雑化です。簡単にいってみれば一体のポケモンに与えられる役割が単数ではなく、複数になってきた、ということです。
Ex)ボーマンダ ヘラ流しからのエース
  マンムー 竜潰し兼ハピ流しからのサポート
といった様にですね。受けからの潰しというのはなかなか考えにくいので、基本は流しからの潰し、や局所的な流しからのサポート兼局所的な潰し、のような形で見られるのが多いです。

宝石時代をやっていない自分としては、複雑化、というものが宝石時代からあったものかは詳しくはしりませんが、通常の役割理論で語られないこのような部分がダイパで確実におきていることは事実です。一体のポケモンに複数の役割が必要となっているのは仕方ないのかもしれませんが、だからといって一人のポケモンに多数の役割を押し付けては、そのポケモンが早く瀕死することになりかねませんし、そのポケモンが死んだ後の残りは烏合の衆、といったことになりかねません。パーティーを構築する場合にはそうしたバランスに注意しましょう。(多少ここは抽象的になってしまって申し訳ないです、後のパーティー構築法でできるだけ客観的な数値を用いて、役割が過剰かどうかの判断の基準を見せて行きたいと思います。)


4、 最後に
以上が、私がダイパで実際に使いうるのではないかと考えている役割理論の詳説になります。この役割理論を用いて、実際にどのようにパーティーを構築するか、自分がどの技を選択するか、といったところを次以降のコラムで書いていきたいと思います。ひとまずはここまで読んでくださってありがとうございました!!


ところで…役割理論のあらゆる変化も全て受けが局所的な形でのみしか機能できなくなっている点にその原因があるように思えます。役割理論って突き詰めれば受けの理論ではないかとおもいませんか??初心者にパを作らせたら確実にフルアタのパを作ってくると思うんですよね…
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2009.10.12 (Mon)

役割理論の不都合点

役割理論に基づくパの構成の仕方を書こうかと思っていましたが、たいしたことがかけなそうなので、いきなり役割理論の不都合点を書いてみたいかと思います。
役割理論といいつつ、受けをいれた場合の不都合点かと思いますが、この不都合点に役割理論の大きな穴があると思います。
このサイトに来られる上級者の方からしてみれば、そんなことわかってるよ!!ってことだと思いますが、改めて言葉にしてみました。読み返してみたがあんまり説得力がない・・・抽象論が多いですが、コメントお待ちしています。


0、前提=そもそも受けは成立するのか?


役割理論の解説のところでもふれましたが、ダイパに入ってからの火力の著しい増加は広範囲受けの存在を消滅させました。
そして、高火力がどんどん志向される中で、局所的な受けすら存在しないあらゆる受けを突破するポケモンが出てきていることは確かです。
個別ポケモンの考察で述べましたが、ボーマンダはその典型でしょう。役割破壊特化型ガブリアスや、ゴウカザルなんかもあげられると思います。
これらのポケモンに対しては、単純な火力の点で、受けを成立させることはできません。
 また、受けを不可能とさせる補助技の存在も忘れてはなりません。もっとも、典型的なものは挑発、次にアンコール、また違ったベクトルのものとしては毒びし、どくどくなんかがあげられるでしょう。これらの技を打つポケモンはある程度想定できるため、こちらとしてもほかのポケモンで対処することは可能でしょう。しかし、受けが成立せず、その結果、ほかのポケに過大な負担を強いる点、また、相手に常にペースを握られ続ける点などは、大きな不利益といえます。


1、 受けが死亡した場合のサイクルの問題


 パに受けを入れた場合であって、その受けが死亡した場合、以下のようなデメリットがあります。
役割理論を前提としてパを作った場合、基本的には、潰し、受け、受けが対処できないポケに対する流し、などといってパを組むことになると思いますが、この中で、立ち回りの軸となっているのは明らかに受けです。
潰しにしろ局所的な流しにしろ、基本的に出せる場所は限られていますので、これらが対処できない相手に対しては受けが場に出ていき、受けのサポート(こちらの潰しがでやすいポケを誘う、あくび、催眠等で無償降臨させるなど)を受けてこれらのポケは場に出ていくことが理想的な立ち回りになるでしょう(正直最近の鑑定板をみると、こういった流れを全く想定していないパが多いのですが…)。
しかし、ここで受けが死亡した場合、このサイクルが崩れることとなってしまいます。
その結果、ほかのポケモンは単体で場に出ていくことを強いられることとなりますが、これは高火力技が乱れ飛ぶ現環境ではきわめて難しいタスクです。結果として、こちらの選択肢としては、現在いるポケモンで打ち合うか、多少の痛手を覚悟して、ほかのポケを出すかになってしまいますが、結局、じり貧になってしまうのは目に見えています。
 もちろん、このデメリットは必ずしも役割理論に基づいたパに限られるものではありません。パ紹介その1のコメントにも記載いたしましたが、ただ漫然と組んだ流しパについても、このようなデメリットは顕著にみられます。しかし、多少なりとも役割を各ポケモンに分散させて、それぞれのポケモンがある程度単独で場に出ることが想定されている流しパ以上に、役割理論に基づいたパではこの弊害が強いといえるでしょう。


2、 全体の決定力不足の問題


 さらに、受けをいれて、受けが機能したとしても以下のような問題点があると考えられます。
 ヤドランの育成論をみていただきたいのですが、基本的に、受けがもつ攻撃技は、自分が受ける相手に対する攻撃技になります。これはある意味仕方のないことで、こちらからも相手に対して交換を強制できる力がないと、相手エースに積まれたり、あるいは、回復技を繰り返さざるをえない、といったことになりかねないからです。
 しかし、これは裏を返せば、これらの受けに対して出てくるポケモンに対する決定打を与えにくいという点になります。
 これが決定力不足という点になります。
 決定力不足のパはそれだけ相手に自由な動きを与えることになり、相手の流れにのせられやすく、結果としてこちらのパの崩壊を加速させることにもなりかねません。


3、 エースが活躍できる場を作ることが非常に難しい点


 また、エースが活躍できる場を作ることが難しいともいえます。
 この点、役割理論に基づこうが、どんな風にパを作ろうが、エースを入れる場合、そのエースの決定力が発揮できる場を作ることがきわめて重要です。
 単純な例をあげるとすると、スターミーが暴れ回るために、ゲンガーでハピを間接破壊する、ハッサムルカリオを暴走させるために、砂、毒びし、ステロを撒いておく、などといったことが必要となります。
 しかし、受けにこれらの役割を求めることは難しいといえます。
 そもそも受けのできるポケで、このような役割をもてるポケが少ないという点がまずあります(ムド、カバでステロ等を撒く程度か)。そして、その場合、受けおよびエース以外のポケモンでこの役割を遂行しなければならないのですが、受けおよびエースで最低3体は使うことになりそうなので、残りの3体でこの役割を果たすこととなります。しかし、これら3体のポケが持つべき役割がこれに限られるわけでもなく(受けが見切れないポケをみる必要があったりするので)、ほかの役割を満たしつつ、エースが活躍する場を整えるというのはきわめて難しいといえます。
 それに、やはり高火力の現状ですと、受けの役割は基本的に受けにとどまり、それ以上にサポに回ることは難しいでしょう。


4、 まとめ


 以上のように、現環境は、そもそも受けが成立しない環境といえるであり、しかも受けを入れたとしても、潰しが加速する中では決定力不足、エースが決定力を発揮できる場を整えにくいという点で、大きなデメリットを負っているといえるでしょう。受けを入れること自体をすべて否定するわけではありません。しかし、このような環境の中で、受けを入れる場合は、ただ漫然といれるのではなく、高い目的意識をもって受けをいれる必要があるといえます。



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